CASCARA
Java Wanoja / Coffee Cherry Tea
コーヒーチェリー。
もみ殻を表す「カスカラ」とは、その外果皮と果肉部分を示すことばです。
種子=コーヒー豆を取り出したあとのカスカラは、多くの場合肥料として再利用されたり、あるいは廃棄されています。近年ではコーヒー豆の精製の中で発酵の副材料として利用されることもあります。
傷みやすく繊細な果皮と果肉を丁寧に再選別〜乾燥させて、お茶のように抽出するのがこのカスカラティー。いわゆるストーンフルーツに属するコーヒーチェリーなので、その香りはどことなくアプリコットを思わせ、ローズヒップやハイビスカスティーのような甘酸っぱさが魅力です。
ワノジャ・カスカラティー。
シエロの知る限り、はじめての上陸となるスペシャルティ・コーヒーチェリーティー。その品質は想像を軽く超えてきました。
その新しい出会いが、多くの方を魅了すると確信しています。
カスカラティーの淹れ方
分量は200ccのお湯に対し、カスカラ5g。沸騰直後の熱湯で、浸漬は2〜3分。これを基本にお好みでアレンジします。
浸漬時間は、早い段階で香りや甘酸っぱさが出てフレーバーの輪郭が完成。
後半ボディ感が出て、全体が丸くやさしくなるあたり、なんだかコーヒーの抽出とそっくりです。
ご参考&アレンジのヒント:
雑味のある従来のカスカラではこの後半で欠点が出てくるので、たとえば200ccに対し6g以上のカスカラを使って、1分半程度の短い浸漬時間にしたり、或いはサイフォンで20秒程度でバキュームしたりと、短時間で一気に香りだけを引き出していくためのテクニックがありました。
カスカラってなに?
画像の左から、コーヒーの実(チェリー)、そこから取り出された種子のパーチメント。そのパーチメント(内果皮)を割って取り出された生豆。ブラウンになったのが浅煎りの焙煎で、黒くなったのが中深煎りの焙煎です。
このいちばん左の、抜け殻になってしまったチェリー。これがカスカラです。
正直、廃棄物をムダなく使えないかという模索こそが事のはじまり。ですがドリンクとしての追求の中、そこには大きな可能性と困難がありました。
なにせ、この画像の中でいちばん傷みやすいのが外果皮・果肉なのです。
取り出したパーチメントの精製が待ったなしで進む中、「ついでに」副産物として処理してしまうとどうなるか・・・
スペシャルティ・コーヒーチェリー
スペシャルティコーヒーがコモデティやプレミアムコーヒーと異なる点は、雑味を生み出す傷みや汚れ、或いはその原因となる成分を持たないこと。
それが表現やバロメーターの違いによって、例えば欠点をカウントするルールで定義されたり、もっとも顕著な結果であるカッピングでスコアに変換されたり、或いは焙煎のアプローチとしても可能性が広がるのである種型破りなフレーバーの引き出し方が可能になったりもします。
汚れのなさ。クリーンカップとして評価されるそのクオリティづくりは、コーヒーが果実である段階、ではなくもっと基本的な土壌や環境の時点で始まっており、それは収穫後の精製や輸送管理まで一貫したものになります。
優れたコーヒーをつくり出す知見と経験、そういった生産者ならではの考え方が結びついたからこそ。カスカラも「再利用」にすぎなかった従来のビジネスモデルからブレイクスルーを果たし、スペシャリティコーヒーの翼のひとつとしてここでご紹介するに至りました。
従来、いわゆるコモデティ〜プレミアムクラスでしか入手できず、独特の雑味と隣り合わせで少し敷居が高かったカスカラティー。
2021年COE(国際コンテスト)2位に輝き、Extended Natural という素晴らしいコーヒーをシエロに提供してくれた生産者「Wanoja」より真空パックで入荷する本ロットは、これこそスペシャルティと呼べる別格のクオリティ。
生産者の情報、同じ生産者によるコーヒーはこちらからご覧ください。
パッケージ形態のご案内
密閉パックでお届けします。同梱の保存袋で、高温多湿を避けて保存してください。
80gのパッケージ
120gのパッケージ
5gのカスカラ
200cc、およそひとり分の使用量です。
甘酸っぱさはカスカラが多くなるほど強く、逆に少なめにすると優しいボディの中にうっすらとレモンが感じられる独特のバランスになります。
お好みによって増減してみてください。
紅茶のポットがあれば最高
淹れ方の動画では撮影用にガラスジャグを使っていますが、このような分厚い、蓄熱のできるポットがあればなお最高。
あらかじめお湯で予熱して、抽出中はティーコゼーで保温。そうするとポットの中ではしっかりと対流が起こるので、動画で行った攪拌はする必要がなくなります。
アレンジ、いろいろ。
たとえば、レモンスライスと蜂蜜をミックス。この場合、フレーバーに関してカスカラは脇役に回るので、200ccあたり3gと少なめの量、3〜4分の長時間抽出でハーブティーのような後味を引き出しましょう。
夏はこれを冷やして炭酸水で割ったり、摺りおろした生姜をひとつまみ入れてみるのもお勧め。ただしコールドドンクの生姜は、体を冷やしやすくなるので摂りすぎにはご注意を。
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