"SINGLE-ORIGIN OFFERS"
Top Specialty / Medium Roast
Burundi
Kibingo CWS Honey
生産国:Burundi
エリア:Kayanza
農園名:Kibingo CWS
標高:1,893m
品種:Bourbon
精製処理:Honey
Cupping Comments:
Apricot, Mandarin Orange, Pear, Apple, Molasses, Dark Chocolate, Silky MF, Well Balanced
評価:Top Specialty
本ロットの仕上げは「中煎り」となります。
農園と生産者について
キビンゴとはコーヒー・ウォッシング・ステーション(CWS)の名で、そのロケーションはナイル川の水源地として知られるカヤンザに位置します。
現地18集落、3500名からなる小規模農家のチェリーを受け入れ、その品質管理と精製、出荷までを行う現地のクオリティコントローラーと考えていただくとよいかと思います。アフリカではエチオピアの伝統的なブランドコーヒー(イルガチェフェやシダマ、レケンプティなど)が集積所=CWSごとに定義されるように、こういった集積ロットの形成をして生産者への指導、安定供給への取り組みとしています。
品種と精製処理について
アラビカ原種から最初に定義されたとされるティピカ、そこから突然変異で誕生したのが当ロットを形成するブルボンです。
伝統的なブルボンは非常に小粒でコロコロとした見た目をしており、生豆の密度を測定したり、実際に触れて熱伝導率に意識を向けると一定の特徴を感じることができます。
風味特性としてはほどよいボディ感や甘みを感じやすく、焙煎機のつくる熱風への反応も非常に素直でロースターの意図を汲みやすい傾向があると思います。
キビンゴCWSのブルボンですが、シエロはもう何年にもわたって買い付けを継続しています。
従来の水洗式、そしてナチュラル精製から今年はじめてハニープロセスを入手するに至り、非常に明るく鮮やかであった水洗式、ワイニーだったナチュラルに対し、このロットではハニープロセスらしい奥行きのある強い甘さとトロッとした粘性のある質感に驚きました。
ハニープロセスは通常の水洗式と同様、選別を受けたコーヒーチェリーに対し最初に「パルピング」という果肉除去の工程が入ります。
水洗式ではこのあと水槽での発酵工程に進むところ、ハニープロセスではナチュラル精製と同じ、アフリカンベッドという環境での乾燥、脱殻、出荷となります。
従って工程としてはナチュラルに近く、別名「パルプドナチュラル」としても知られるものです。
パルピングを受けて乾燥に入る状態で、この精製では表面に糖を多く含む粘質層が残留しており、それが空気中で発酵と乾燥を進める中で内部の種子=生豆まで成分を馴染ませていくと考えられています。
コーヒーの印象について
前述のように、このロットの特徴は強度と質を両立した甘さ、そして液体のリッチな質感にあると判断しました。
フレーバープロファイルの暗喩としてはアプリコットやマンダリンオレンジ、レッドアップル。
それぞれがフルーツとして属するグループの中で最も低い酸度、高い糖度の印象を持つものとしてマッピングされました。
また穏やかな発酵感と粘性からは洋梨のような、濃厚な甘さはモラセスの印象も受けました。
以上の特徴を受けて、シエロの仕上げとしてはライブリー&ティーライクな浅煎りではなく、穏やかなボディ感の中にこの素晴らしいバランスを内包する、中煎りがベストであると判断しました。微かに表れたビター感は、それらのフレーバーの上から気品のあるダークチョコレートのお化粧として、このカップを仕上げてくれました。
毎日、いろいろなシーンでお楽しみいただきたい。
そんな飽きのこない、奥深く親しみやすいコーヒーだと思います。
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